生活サポート基金が進めた東日本大震災復興支援の取り組みとして、復興住宅事業の資金を、市民が支援する「市民ファンド」の形成を検討したほか、
2012年2月9日より国土交通省の助成による「大船渡におけるまちづくり支援、生活支援のためのコーディネート事業」に取組みました。以下はその報告です。
また、現在も関係団体がボランティアで支援を続けていますが、要請に基づいて支援のためのファンド組成の検討も進めていきます。
3月11日(日)
2012年3月15日
東日本大震災の1周年となる今日、大船渡でもいろいろな行事がありました。
その中の1つ、岩手の保健・医療・福祉を考える会主催の「復興への町づくり、保健・福祉・医療分野からの発信」に、本事業にまちづくりや福祉の専門家として参加している高橋英與氏が招かれ、大船渡市長の戸田公明氏、東京大学教授の宮田秀明氏と共に、「環境未来都市構想とまちづくり」と題した鼎談を行いました。
この環境未来都市構想とは、国の新成長戦略において「21の国家戦略プロジェクト」の一つに位置づけられているもので、大船渡市は陸前高田市、住田町との連合で、全国で11件(被災地では6件)の対象に選ばれたものです。環境対策と超高齢化対策が大きな柱となっており、コンパクトシティの創設が提案されています。
鼎談では、高橋英與氏から環境未来都市とまちづくりの中のコンパクトシティについて、福祉の分野からの提案を行いました。公営住宅を活用して住民のコミュニティやケアの場所を整備し、合わせて仕事やお年寄りの生きがいづくり等ができる仕組みをつくり、それを地域に広げていこうという提案です。今回の支援事業はそのためのきっかけづくりと位置づけられます。
戸田市長をはじめ、多くの方々から賛同が得られました。事業の実施に向けて大きなはずみとなるイベントでした。
当日高橋氏が使用したプレゼン資料はこちらからご覧になれます。
活動対象地区
2012年3月15日
今回の事業の活動対象地区となっている中赤崎地区を地図でご説明します。
大船渡市は岩手県の南部に位置し、北に釜石市、南に陸前高田市と隣接しています。(地図1)
中赤崎地区は大船渡の中心部から車で約10分の距離にある200戸ほどの集落でした。
震災時には、海岸から500m離れており高さ10mある「陸前赤崎駅」を超えて津波が押し寄せ、海側のほとんどの家屋が全壊しました。高台にある公民館には一時住民約300人が避難していました。(地図2、地図3)
3月6日(火)
2012年3月8日
予定していた仮設住宅の方々のヒアリングが、確定申告前で忙しいとのことで延期になりました。そこで、別の仮設住宅にお住まいの方のヒアリングを行いました。将来の仕事への不安が大きいとのことです。
3月5日(月)-其の二
2012年3月8日
引き続き、仮設住宅にお住まいの方お二人においでいただき、今後の住まいについてのヒアリングを行いました。まだまだ自分の気持ちの整理がつかない方が被災者の中には多くいらっしゃるであろうことがよくわかり、多くの方から詳しくお話を聞いて、少しでもお手伝いができればと思いました。
夜は、屋台村でヒアリングを行いました。屋台村に出店している人や、看護師さんからお話をお聞きしました。正式なヒアリングではありませんが、お店で同席した大船渡の漁師さんからは、船が津波で被害を受けましたが、造船所では新造船で忙しく、修理をなかなかやってもらえず、今は知人の船を手伝っているという話を伺いました。一刻も早く、自分の船で漁に出たいそうです。